製麹
酒造りで最も重要とされるのが麹造りです。
もろみで酵母に栄養を供給する最も重要な酵素を麹菌につくってもらいます。
まず、蒸し米を麹室に引き込み米の温度と水分を調整しながら、程よいところで種麹をつけます。
種麹はお酒のコンセプトやお米との相性によって、数種類を使い分けています。
種麹をつけた後は、品温を調整して一カ所にまとめて包んでおきます。
一晩の間、麹菌を繁殖させて翌朝タライに盛ります。
室温と湿度を管理しながら品温を上昇させ、40℃を超えたところで箱に移し、乾かしながらさらに品温を上昇させます。
翌日、品温の経過、香り、味をみながら麹を麹室から出し、品温を下げて乾かします。
種麹をつけてから約2日間かけてようやく麹が出来上がります。
吸水から蒸し、そして麹室の中で米の水分を管理することで、それぞれのお酒に適した製麹を行っています。
平成17年の夏に無節の杉材で麹室を新築して以来、室温や湿度のコントロールが格段に楽になりました。
また、タライに盛る製麹法により安定した再現性の高い麹をつくっています。